【これからの未来に必要な地域で広くゆるく長く繋がり合える場】団欒長屋さんのご紹介 -緊急事態宣言下の子ども食堂の形―
今回RocksForchileでは、去年の子ども新聞記者体験ワークショップに協力いただいた大阪府豊中市蛍池にある保育施設などを運営されている団欒長屋(だんらんながや)さんが、新型コロナウイルスにより自粛生活で疲弊している親子や、収入減と食費増で困窮しているひとり親家庭の為に、テイクアウト形式で子ども食堂を開いているとお聞きし取材に行って来ました。
団欒?長屋?
実際に長屋ではありませんが、かつて長屋で暮らす人々は助け合い、子ども達を地域ぐるみで育てていました。
そんな昔ながらの風景を目指し、核家族が増える中、暮らしをシェア、広くゆるく長く繋がり合える多世代交流を叶えるための子育て拠点「団欒長屋」を2013年からスタートされたのが、代表の渕上さんです。
また、2017年5月から毎月第3土曜日に開催を続けている、「団欒こども食堂」の発起人が池田さん。
かつて池田さんも、お子さんが小さい頃に団欒長屋さんに出会い、シングルマザーとして仕事に追われる日々の中、夕食提供など学童保育の域を超え臨機応変に対応してもらえたことで救われた経験から、代表 渕上さんにお声掛けし、共に地域の為に、子ども食堂をスタートされることとなりました。
本来の「団欒こども食堂」は小さい子でも調理から一緒に参加し、後片付けまでみんなでやる多世代交流型の地域食堂で、2017年から毎月工夫を凝らした献立で欠かさず開催してきました。
しかしこのコロナ禍では、30人ほどが集まって調理して一緒に食べるというスタイルはあまりにリスキーで開催を続けるべきか悩まれ、それでも地域の中で広くゆるく長く繋がり続けている中、これまで通りの子ども食堂は開催できなくても、少しでも大変な家庭を支えたいと、またゆるい繋がりが断ち切れぬよう、緊急事態宣言下の中でも、お弁当のテイクアウト形式で続けることを決意されたそうです。
また市民の方からいただいた寄付を活用して、苦境に立たされている地元飲食店に還元して応援しようと「コラボ弁当」を始めた団欒長屋さん。今回、地元愛に溢れ、未来あるこどもたちに自分のできることをしたいと材料調達から調理までを担当いただいたのが、蛍池で飲食店を経営されている「旬に居酒屋 心芽」さん。
栄養豊富で色とりどりの旬の食材を食べて欲しいとの思いを込めて作って下さいました。
取材に行かせていただいたのは、5月16日(土)15時〜18時
大人300円
子ども100円
17世帯、53食のお弁当を提供されました。
お弁当を盛り付けている隣の部屋では、子どもたちが絵を書き、楽しんでいました。
土曜日も働くお母さんのサポートのため、学童保育を開きながらの取り組みです。頭の下がる思いです。
「テイクアウトのコラボ弁当と併せて、フードパントリーも行なっています。配布する食材は沢山の企業様や社会福祉協議会、個人の方からご支援で頂いているんです、お米が100 kgほど、お菓子、子ども用手作りマスク30枚以上」と代表の渕上さん。
こども食堂ネットワークを通してゼスプリさんから段ボール3箱のキウイの提供。
お弁当を購入に来てくださった方には一家庭につき米2kgや缶詰、お菓子の数々、魚粉の煎餅までダンボールに詰めて手渡されました。
そしてコラボ弁当のメニューはこちら↓↓
- 山芋明太子チーズ焼き
- 国産牛タン ゲタカルビ のローストビーフ
- 菜の花添え
- 地鶏の白味噌コラーゲン煮
- 花麩
- だし巻き卵
- ホタテのバターソテー
- キノコのマリネ
- ポテトサラダinカボチャ ラディッシュのあしらい
- こんにゃくの唐揚げ
- 葉付きにんじん
- ななこトマト
- エビマヨ
- ほうれん草
- スナップえんどう
- キノコの炊き込みごはん
- さくらんぼ
- ヤングコーン 炊き込みご飯
豪華すぎます!!
見た目も色とりどりで美しく、栄養満点なお弁当は、それはそれは美味しそうです!
こんなに沢山入っててビックリ!!と驚かれる方々ばかり。感謝の言葉の嵐です。
メニューにある、にんじんやヤングコーンは、農家さんの協賛とのこと。
農家さんでは出荷する野菜を大きく成長させるため、日常的に間引きが行われます。
その間引き野菜を協賛してくださるという、まさに子ども食堂にもってこいの有効活用!!
食材にこだわり抜いて農家さんと直接繋がりがある心芽さんならではの業だと感じました。
また、お弁当を冷やすための氷にも、心芽さんのこだわりがキラリ☆
氷でも子どもたちに喜んでもらいたいと、ハートとダイヤモンドの氷をご用意されるという心憎い演出!さすがです!!子どもたちも喜んでいました。
仕事が多忙で子ども達を1人にしてしまう時間が長いシングルマザー家庭や、今回の様に新型コロナウイルスにより働き口を失ってしまった困窮家庭の方々の為にも、団欒長屋さんや以前レポートで配信させていただいたミナミ子ども教室さんのように、様々な形で子ども達への支援、サポートを行い、親世代、地域の皆様との繋がりを大切にしながら活動をしている団体に支援や密着を続けていきたいと思っています。
また、Rocks ForChile独自の支援活動も検討中です。
今後も応援をお願いいたします!
記:RocksForchile 松村 佐栄子