< NEWS一覧に戻る

Dreams For Children~子どもたちに夢のきっかけを~ ワークショップ実施レポート

Rocks ForChileスタッフ 伊藤

先月Rocks ForChileでは初の試みとなる無料のオンラインワークショップを開催いたしました!
その様子を、3児のママで音楽経験素人ですが音楽は大好きな私がお伝えしていきます!

Rocks ForChileでは毎年、将来の可能性や音楽の楽しみを知ってもらいたいという想いから、児童養護施設の子どもたちに楽器寄贈を行ってきました。

ですが、今年に入り、ある児童養護施設の職員の方から「楽器をもらったあと、教えられる職員がいない。」とういうお話を伺いました。また、Rocks ForChileで交流のある子どもから「ギターが家にあるけど弾けない。」という話も。
確かに・・・私たちスタッフも教えてあげられない・・・
そんな中、舞い込んだ「豊中市助成金事業」。これだ!!

家庭の環境に関わらず、音楽を楽しみ、感性・想像力を養い、未来へ強く進める子どもを育てたい!

この助成金を活用して、プロから教えてもらえるワークショップを実施しようと企画。
オンライン開催なので、いっそのこと全国の子どもたちにも参加してもらおう!!参加できる対象を全国の子どもたちに向けて開催することに。

ワークショップ内容は、ボイストレーニング、ピアノ(キーボード)、アコースティックギター、ヒューマンビートボックス、作曲体験の5種。

第1回目はボイストレーニング。
講師は遠藤 真人(まこと)先生!
現在、FM802 の番組ジングルや阪神電鉄のPRソングの歌唱を担当中。26時間テレビのテーマソングや『渡り廊下走り隊』への楽曲提供、多くのCMソングや企業テーマソングを担当されています。自身のLIKALIFE(ライカライフ)というアコースティックユニットでの活動と並行して、ヤマハ音楽教室のボーカル講師を務める方なのです。

遠藤 真人

今回は自分の歌いたい曲のワンフレーズを使ってそれぞれレッスンすることに。発声するときの力の入れ方や、どこに向けて声を出すのかなど、基礎を教わっていきます。
始めは緊張で声も小さかったり、顔がこわばったりしていた子も、先生の優しいレッスンに緊張がほぐれてきた模様。

先生のアドバイスを受けて、グン!と上達していく子どもたち。それぞれが歌ったあとはみんな拍手していました。それにしても子どもの飲み込みの早さにびっくり。
ボイストレーニングなんて・・・私が習いたい。

第2回目はピアノ(キーボード体験)。
講師はMusiKa(ムジカ)先生。
RocksForChileではキッズセッションを担当。サウンドクリエイターや複数のバンドのキーボードプレイヤーで活躍し、絵本を読みながら自作の曲をトイピアノ(おもちゃのピアノ)で演奏するスタイルで独特の世界観を生み出し、好評を得ています。豊中にて「MusiKa mate音楽教室」も主宰。みんなが音楽を続けるための全員参加型野外音楽フェス「ギタスナフェス」の副実行委員長としても活動されています。

MusiKa

やはりレッスン開始時は緊張する子どもたち。そりゃそうですよね。大人でも初めましては緊張しますよね。でもそこはMusika先生!持ち前の明るさで、ピアノ談義から徐々に緊張をほぐしていきます。

ほんの少しのコツでメロディが弾ける方法や楽譜が怖くなくなる魔法の呪文など・・・なにそれ!?ですよね。でも本当にその呪文を覚えるだけで楽譜がスラスラ読めるようになっているのです。先生ってすごい!子どもってすごい!!
自信が持てるとそれだけで上手になりますよね。

ワークショップ中盤、第3回目はアコースティックギター。
講師は中村 康太(こうた)先生。
初音ミクの国内外のツアーに参加し、 2014年にロサンゼルス とニューヨークの4公演と米CBS放送の番組 にも出演。自身のユニット 「チュリスタ」で4枚のCDをリリース。 サポート歴はスガシカオ、平原綾香、演歌のジェロ、アニソンの水樹奈々、 宝塚トップスター朝夏まなと、だんご3兄弟のけんたろうお兄さん、など。アイドルや芸能人から「講師」としてのオファーも多く、音楽番組などのレッスンも担当されています。

中村 康太

レッスンは初心者と中級者に時間を分けスタート。初心者クラスの参加者には「家にギターあったけど教えてくれる人がいなくて弾いたことない。」と、まさしくこの企画の通り!!

チューニングの確認から始まり、早速コウタ先生のすごさを目の当たりに。みんなの音を聞いただけで、「もう少しペグ(弦と繋がっているあのネジみたいなところ)を回してみて。」など的確な指示!そこからギターのコードをマンションに例えて各音の出し方を丁寧にレクチャー。

わ、わかりやすい!ギターを弾いたことがない私でもなんだか弾けそうな気がする!いや、弾ける!!

今回のレッスン曲はアニメ「鬼滅の刃」の主題歌『紅蓮華』。初心者クラスのテーマは「紅蓮華のイントロ・サビを単音で弾いてみよう!」。みんな一生懸命に曲に合わせて単音を弾いていきます。最後はサビの部分をみんなで演奏していました。
すごい!初めて弾く子がほとんどなのに弾けている。

中級者クラスは「紅蓮華をコードで弾いてみよう!」がテーマ。テンポが少し早くなり、個別にそれぞれにコツをレクチャー。子どもたちも飲み込みが早くどんどん弾けています。最後は先生のギターテクニックを惜しみなく披露して演奏をしてくれました!

いやー先生すごいです。子どもたちは明らかに上手になっていました。

さてさて第4回目は大人気だったヒューマンビートボックス。
なんと講師は世界のSO-SO先生なのです。
ループステーションやボーカルエフェクターを使って自身の口から発せられる音を多重録音し、リアルタイムで音楽を構築していくパフォーマンスが武器。その実力はポーランドで開催された世界大会「Grand Beatbox Battle」 のループステーション部門でtop4入りを果たし、同年のアジア大会では見事チャンピオン!最近ではテレビ出演も多く、ますます大注目。

SO-SO

そんな先生から直接指導してもらえるなんて・・・もう豪華すぎます!!

今回はヒューマンビートボックスの基本となる
・バスドラム
・スネアドラム
・ハイハットシンバル
をマスターできるように指導。

初めましてのレッスン回もあれば友だち同士で参加のレッスン回もあり、それぞれの回で大盛り上がり!
画面の奥や隣ではそれぞれのご家族が練習している姿も見えました。これぞオンラインレッスンの醍醐味。

普段、子どもの習い事に親や兄弟姉妹ってなかなか見学するのが難しかったり、何をしているのか子どもの説明だけじゃわからなかったりしませんか?
オンラインだと家族も一緒に楽しめて一石二鳥。

ワークショップ最終は作曲体験。
講師はピアノと同じ、MusiKa先生。
しかも今回楽器は何も必要ないのです。MusiKa先生から事前準備としてお願いされた、音符カードとシートをプリントアウトするだけ。
作曲にはどうやら法則があるらしく、みなさんが知っているあんな曲もこんな曲も意外と使用している音階は限られているそうです!知らなかった~!!

テーマは自分の「お名前ソング」を作ってみようということで、自分の名前をいれた曲を作詞作曲。決められた音階だけ使用して歌詞に音符を振っていきます。MusiKa先生特製の音符シートがこれまた使いやすく分かりやすい。
子どもたちはもっと悩むかと思いきや、スラスラと作っていきます。
固定概念のない子どもの発想ってなんて素敵なんでしょうね。伸び伸びと大胆なメロディーと歌詞であっという間にお名前ソングが完成しました。
決められた音階しか使っていないのに、みんなそれぞれ違うメロディーに。
ここから未来の作曲家が生まれるかもしれない!とワクワクしました。

無事に5日間のワークショップが終了。
最近では浸透しつつあるオンラインレッスン。指導者や教わる側は直接の触れ合いがないもどかしさは多少あるかもしれません。ですが、オンラインだからこそ実現できたことがたくさん。

1.距離
第一にはやはり通う距離ですよね。この教室に行きたい!!と思っても、遠方というハードル・・・開催地の都道府県を見ただけですぐ諦めてしまいます。今回は関西~関東、そして福岡からの参加者が!全国から参加するってすごい時代だ。

2.送迎
距離の次は送迎じゃないでしょうか。通える距離でも保護者の付き添いが必要な場合、小さなお子さんがいる方や、車や自転車の準備など、スムーズに出るのが難しいですよね。悪天候だともう休むしかない・・・という場合も。特に今回の企画の発端は児童養護施設の職員の方から相談を受けたことがきっかけでした。送迎など難しい問題もインターネット環境があればどこからでも参加できます。

3.何をしているかわからない
コロナ禍で見学できることも減ったり、無くなったりするこの頃。内容が見えないと、何をしているのかな?と疑問に思うこともありませんか?オンラインだと一目瞭然。一緒に楽しめることもできますね。


様々な家庭環境がある中で、子どもがその環境によって諦めなくてはならないことを減らせる一つのきっかけとして、オンラインを利用したレッスンはとても価値のある方法だと実感しました。

そして何よりも子どもたちの笑顔をたくさん見ることができたことは、とても素敵な時間でした!
この体験が糧となり、いつか将来に役立ってくれたなら、もうそれ以上のことはありません。

これからの未来を担う子どもたち。世界はとても広いです。たくさんのことを知って、体験して、みんなの夢が一つでも多く叶うことを願って、これからも私たちは取り組んでいきます。

最後までお読みいただきありがとうございました♪